竹刀の正しい持ち方！試合中の剣先の位置や帯刀中の扱い方は？

竹刀の持ち方は剣道における基本中の基本です。

正しい持ち方や取り扱い方法を身につけることで、礼儀作法においても、試合でのパフォーマンスも格段に良くなります。

結論から言うと、竹刀の持ち方を適切に学ぶことが、剣道の上達には不可欠です。

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竹刀の正しい持ち方とは

竹刀の持ち方の基本

大事なのは、安定感とリラックスを意識することです。

正しい手の位置で竹刀を持つことが、剣道の基本技術向上やスピードにも影響します。

持ち方の基本にはいくつかのポイントがあります。

持ち方の基本形

竹刀は、柄の縫い目であるV字の縦ライン上に対して、親指と人差し指の間が来るように、両手で握ります。

この持ち方が竹刀の握り方の基本です。

また、手の位置は、左手が手前で体に近い方となり、右手が奥側で体から遠い方を持つ形になります。

この握り方は剣道における全選手の共通認識で、利き手が違う等の理由で反転するようなことはありません。

弦（つる）の位置

竹刀の弦は、上向き（天井側）になるようにして持ちましょう。

これは実際の刀をイメージすると分かりますが、弦の位置は、刀でいう峰（刃先とは逆）に当たります。

その為、竹刀では、弦の位置の反対側が斬れる側、つまり刃先になります。

相手を刃先で斬るイメージを持つと、弦は自然と上を向くことになりますね。

手の位置

左手の位置は、自分のへその前辺りに置きましょう。

そして、へそから拳1個分を空けた位置であることが基本です。

右手は左手よりも高さが若干上で、竹刀の剣先が相手の喉元を狙う位置になるようにしましょう。

力の入れ方

竹刀を振る際は左手が軸となるため、左手の小指側で、握る力を一番強める必要があります。

小指側から親指側にかけて徐々に力を弱めていき、右手はそこからさらに弱め、手首のスナップを利かせるような具合です。

この時、竹刀を持つ手には適度な力が必要ですが、過剰な力は避けるようにしましょう。

力が入ることで、手首の動きが固まってしまい、柔軟な動作ができなくなります。

これにより、技の精度も下がってしまいます。

⇒「性別や年代別で違う竹刀の各規定表！検量で見る長さ、重さ、太さとは」

帯刀時の竹刀の持ち方

弦の位置

帯刀時の弦の位置は、下向き（地面側）となるのが正しいです。

帯刀時は刀が「鞘」に納められている状態のため、刀を使う時は鞘から抜く必要があります。

この時、峰（弦）の位置が下向きになっていないと、刀を抜いた時に刃先が自分側に向いてしまうことになってしまいます。

それを防ぐために、帯刀時は、刀を使用する時と逆向き側に納めておくことになります。

これも実際の刀をイメージすると分かりやすく、時代劇等を見ると、全てこの形になっているはずです。

持ち手について

帯刀中は、必ず左手で持ちましょう。

握る場所は、柄ではなく、竹が露出している根本の箇所（第三節）です。

径が一番太くなっている場所というのが、一番分かりやすい例えかもしれません。

初心者が犯しやすい持ち方の誤り

不適切な手の位置

不適切な手の位置は長時間の練習や試合において、前腕や肩に余計な負担をかけることにもなります。

これが原因で疲労が蓄積し、持ち方がさらに悪化してしまうことが多いです。

剣道は繊細な技術を必要とするため、小さなミスが大きな影響を及ぼすことを理解しておく必要があります。

例えば、手のひらを上に向けると、竹刀のグリップ力が少し不安定になります。

この状態では、竹刀を先端まで引きつけることが難しく、スムーズな動作ができません。

また、手を前に突き出すような形で持つと、剣先が上がりすぎてしまい、相手を狙った打ちができなくなります。

さらに、手の位置が高すぎると、竹刀が不安定になります。

その結果、力がうまく伝わらず、思った通りの打突ができなくなることがあります。

また、逆に手の位置が低すぎると、竹刀が重く感じ、振り上げる動作が困難になることも考えられます。

過剰な力みの影響

まず、過剰な力みがなぜ問題になるのか、理由を考えてみましょう。

力を入れすぎると、手や腕が硬直し、柔軟な動きが難しくなります。

特に竹刀は竹製で軽量なため、無理に握りしめてしまうと逆に動きが鈍くなるのです。

具体例を挙げると、竹刀を握ったときに強く力を入れてしまうと、手首や肘の動きが制限され、シャープな打突や防御が困難になります。

これが竹刀を使った基本技、例えば面打ちなどの際には致命的なミスにつながる可能性があります。

さらに、力みが過剰になると、疲労感が早く訪れるため、練習の効率も下がります。

このような状況を避けるためには、正しい持ち方を意識的に習得する必要があります。

過剰な力みは、時に無意識のうちに生じるものです。

したがって、持ち方を見直し、リラックスした感覚を意識することが重要です。

力を抜くことで、より自然な動きが可能になり、技術向上にも繋がります。

より良い持ち方を身につけるための練習法

意識するべきポイント

具体例を挙げると、竹刀を持つ際には力を入れる位置が重要です。

例えば、左手の小指側に力が必要ですが、その他、親指と人差し指ではしっかりと竹刀を支えることに注意しましょう。

この2本の指がしっかりと竹刀を握ることで、力の伝達が良くなります。

また、持った時のグリップの感覚にも注意を払い、手全体ではなく必要な部分にだけ力を入れるように心がけてみてください。

無駄な力みを避けることが肝心です。

さらにもう1つのポイントとして、指先の力を抜くことが挙げられます。

持っている竹刀の先端を意識して、しっかりと指先を使うのではなく、手のひら全体で支える感覚を養うことが重要です。

この時、竹刀をしっかり握りしめるのではなく、優しく包み込むように持つことで、手首の柔軟さを保つことができます。

このような持ち方は、打突時の反応を向上させます。

そして、これからの練習で意識することは、肩の力を抜くことです。

肩に力が入っている場合、自然な動きが阻害され、正しいフォームが取れなくなります。

竹刀を持つときは、肩の力を抜き、リラックスした状態を保つように心掛けましょう。

これにより、構えたときの安定感が向上します。

反復練習の重要性

反復練習は、剣道において竹刀の持ち方をマスターする上では欠かせません。

正しい持ち方ができるようになるためには、繰り返しの練習を通じて体に記憶させることが非常に重要だからです。

反復練習を行うことで、持ち方が自然に身に付き、試合中に無意識で正しい竹刀の持ち方を維持できるようになります。

例えば、初めて竹刀を持つ際には、手や前腕の筋肉に力を入れる感覚や、持ち幅、角度について意識するでしょう。

しかし、最初の数回の練習で完璧な持ち方が身につくことはほとんどありません。

毎回練習を重ねることで、少しずつ体が正しい持ち方を感じ取り、それが習慣化していきます。

これにより、試合や稽古の最中に焦ったり、緊張したりしても、自然に正しい持ち方が出来るようになります。 

また、反復練習の効果は、持ち方だけでなく、反応速度や精度にも影響します。

繰り返し竹刀を正しく持ち、振ることで、体の動きが滑らかになり、より素早く、より正確に技を出せるようになります。

これが結果として技術の向上につながります。

竹刀を正しく握れているかの確認方法

剣道をしている者であれば、手には必ず「剣ダコ」と言われる、豆が出来ます。

この豆自体は、出来ては潰れ、また出来ては潰れを繰り返し、手には無数のタコが出来てくるでしょう。

タコが出来ること自体は当たり前ですが、ここで大事なのは、タコが出来る位置です。

竹刀を正しく握れている場合は、左手の小指や薬指の根本辺りにタコが出来ます。

これが間違った握り方だと、例えば右手の人差し指や中指の根本辺りに出来ていることがあります。

タコや豆は普段から力が入っている場所に出来るので、時折基本に立ち返り、握り方を確認し直しましょう。

竹刀を左手だけで持って素振りをする

正しく竹刀を持つ場合、軸になる左手を意識出来るように、片手で素振りをするのも効果的です。

この時に出来る素振りが動きの基本となり、そこに右手は添えるだけ、という感覚が大事です。

こういった練習法を取り入れることで、余計な力みや変な癖を取り除く効果が期待できます。

まとめ

剣道における竹刀の持ち方は、技術の基本となる重要な要素です。

正しい持ち方をマスターすることで、安定した技の実行や相手との戦いにおいて優位性を持つことができます。

大事なポイントをきちんと押さえることで、剣道の腕前を大きく向上させることができます。

例えば、竹刀を持つ手の位置を正しく意識し、力を上手く分配することで、無駄な力みを避けることができます。

このように、基本を守りながら練習を重ねることで、次第に体が持ち方を自然に覚えていきます。

また、初心者はよく間違った持ち方をしてしまいがちです。

過剰な力みや、不適切な手の位置が大きな影響を与えることを理解しておくべきです。

これらの間違いが動作にどのように影響するのかを知ることで、改善策は挙げやすくなるでしょう。

まとめると、竹刀の持ち方をしっかりと学ぶことは、剣士として成長するための第一歩です。

無理をせず、しっかりとした基盤を築くために、初心者の方は大事なポイントに焦点を当てながら練習を始めることをお勧めします。